お子様が痴漢事件に関わり、
「警察から『子どもを迎えに来てほしい』と連絡があった」
「子どもが痴漢で逮捕された」
「被害者に謝罪をしたい」
「学校に事件がバレてしまうのではないか」
「初めての警察沙汰で、この後どうなるのか分からない」
など、不安に感じている保護者の方も多いと思います。
少年の痴漢事件では、被害者への謝罪や被害弁償・示談への対応に加えて、実際にどのような行為をしたのかを正確に整理し、再び同じことをしないための取組みを進めることが重要です。
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少年事件では成人事件とは異なる対応が必要です
成人事件と少年事件では、制度や手続がそもそも異なるため、成人の刑事事件で行われる弁護活動が、そのまま少年事件にも妥当するわけではありません。
少年事件では、少年事件特有の考え方を踏まえて対応することが非常に重要です。
痴漢は行為の態様等によって成立する犯罪が異なります
痴漢事件で問題となる犯罪
「痴漢」は法律上の罪名ではありません。
一般に「痴漢」と呼ばれる行為であっても、行為の態様によって、各都道府県の迷惑防止条例違反、不同意わいせつ罪、不同意性交等罪などが問題となります。
どの犯罪が成立するのかは、身体のどの部分に、どのような方法で触れたのか、行為がどの程度継続したのかなど、事件ごとの事情によって判断されます。
例えば、電車内などで衣服の上から臀部や胸などに触れる行為については、各都道府県の迷惑防止条例違反として扱われることがあります。
一方、下着の中に手を入れて身体に直接触れるなど、より強度のわいせつ行為については、不同意わいせつ罪が問題となることがあります。
さらに、被害者の膣や肛門に指などの身体の一部や物を挿入した場合には、不同意性交等罪が問題となることもあります。
もっとも、これらの区別は機械的にできるものではなく、実際にどの犯罪が成立するのかは、行為の態様や被害者の状況などを踏まえて個別に判断されます。
成立する犯罪によって身体拘束の可能性も変わります
成立する犯罪が異なれば、捜査機関による事件の捉え方も変わります。
特に、被害者の申告内容や行為の態様から、不同意わいせつ罪や不同意性交等罪が成立する可能性があると判断された場合には、事件がより重大なものとして捉えられ、逃亡や罪証隠滅のおそれについても慎重に判断されることになります。その結果、迷惑防止条例違反として捜査される場合と比べて、逮捕などの身体拘束につながる可能性が高くなる場合があります。
もっとも、逮捕されたからといって、そのまま勾留されるとは限りません。
少年の生活状況や家族による監督体制、被害者や関係者に接触するおそれがないこと、今後の捜査にも適切に対応できることなどを具体的に示し、逃亡や罪証隠滅のおそれがなく、身体拘束を続ける必要性がないことを主張することで、勾留を避けて早期の釈放につながる場合があります。
当事務所では、逮捕された少年について、事件の内容や生活状況、家族による監督体制などを確認した上で、必要に応じて検察官に勾留請求をしないよう求めたり、裁判官に勾留を認めないよう意見を伝えたりするなど、身体拘束をできるだけ短くするための活動を行います。
痴漢事件では行為の態様についての供述が重要です
痴漢事件では、少年本人が被害者の身体に触れたこと自体を認めている場合であっても、どのような行為をしたのかについての供述が重要になります。
痴漢事件では、防犯カメラ映像などの客観的な証拠が十分にない場合もあり、被害者の供述と少年本人の供述が、事実関係を判断する上で重要になることがあります。
身体のどの部分に触れたのか、衣服の上からなのか内側からなのか、どのような方法で、どの程度の時間触れたのかなど、具体的な行為の態様によって認定される非行事実や法的な評価が変わることがあります。
そのため、取調べで実際とは異なる内容や、少年本人が実際に行った以上に重い態様の供述が調書に残ってしまうと、その後の事件処理にも影響する可能性があります。
自分が実際に行った行為について、事実や認識と異なる内容を認めてしまわないよう、正確に供述することが重要です。
当事務所では、取調べ前に少年本人と打合せを行い、実際にどのような行為をしたのかを確認した上で、取調べへの対応方針を検討します。
取調べ後にも、実際にどのような質問を受け、どのように答えたのかを確認し、次の取調べに向けた準備を行います。
取調べは、一度終わってしまうとやり直しがききません。
警察から取調べを受けることになった場合には、できるだけ早い段階で弁護士に相談することが重要です。
痴漢事件では被害者への謝罪・被害弁償が重要です
痴漢事件では被害者がいるため、弁護士を通じて謝罪や被害弁償、示談に向けた対応を進めることが重要です。
ただし、少年事件では、被害弁償や示談への対応をしたということだけでなく、少年本人が被害者に生じた被害を理解し、自らの行為と向き合い、内省を深めていくことも重要です。
痴漢の被害者は、突然身体に触れられたことによって、強い羞恥心や恐怖、不安を感じることがあります。
事件後も電車や駅を利用することに不安を感じたり、再び同じような被害に遭うのではないかと心配したりすることもあります。
そのため、少年本人には、「なぜ被害者に謝罪する必要があるのか」、「自分の行為によって被害者にどのような不安や苦痛を与えたのか」といったことを考え、自らの行為によって生じた被害を具体的に理解していくことが求められます。
保護者が被害弁償や示談に向けた対応を進めたとしても、少年本人がその意味を理解せず、「親が対応してくれた」としか受け止めていなければ、十分に事件と向き合ったとはいえません。
当事務所では、被害者の意向や気持ちに配慮しながら、謝罪や被害弁償、示談に向けた対応を進めるとともに、少年本人とも事件について話を重ね、被害者に生じた被害をどのように受け止めるべきかを一緒に考えていきます。
学校への連絡や学校生活への影響
事件のことが学校に知られてしまうのか、知られてしまった場合には停学や退学などの処分を受けてしまうのかということを心配される保護者の方も多いと思います。
学校への連絡の可能性は、痴漢が行われた場所や事件の内容などによって異なります。
例えば、学校内で同じ学校の生徒に対して痴漢行為をした場合には、被害者本人や保護者から学校に申告されることなどにより、学校に事件を知られずに済むのは難しいと考えられます。
一方、電車内や駅、商業施設など学校外で起きた事件については、事件になったからといって、必ず警察から学校へ連絡されるとは限りません。
事件の内容によっては、早い段階で弁護士から警察や家庭裁判所調査官に事情を伝えることで、学校への連絡を避けられる場合があります。
また、学校に事件を知られてしまったとしても、停学や退学などの処分が当然に適切となるわけではありません。
学校による処分が適切かどうかについては、事件の内容、学校との関係、少年本人の反省やその後の取組みなど、個別の事情を踏まえて考える必要があります。
そのため、学校への連絡や学校生活への影響が心配な方は、早い段階で弁護士に相談することが重要です。
痴漢に至った原因を丁寧に掘り下げることが重要です
痴漢事件では、単に「もう二度としません」、「反省しています」と話すだけでは、再び同じことをしないための十分な対応にはなりません。
なぜ痴漢をしてはいけないのか、自分の行為によって被害者にどのような被害を与えたのか、なぜ自分は痴漢をしてしまったのかを具体的に考える必要があります。
痴漢に至る原因や背景は、少年によって異なります。
性的な興味や好奇心が関係している場合もあれば、衝動的に行動してしまった場合、ストレスや生活上の問題が背景にある場合、インターネット上の性的な情報などから影響を受けている場合もあります。
再非行を防ぐためには、「性欲があったから」といった表面的な理由だけで終わらせるのではなく、その少年がなぜ痴漢という行動に至ったのかを丁寧に掘り下げ、その原因に応じた対応策を考えることが重要です。
もっとも、痴漢事件では、性的な関心や衝動など、少年本人にとって保護者には話しにくい内容が事件の背景に関係していることがあります。
保護者の方としても、性に関するセンシティブな内容について、どこまで踏み込んで聞いてよいのか、どのように少年と話をすればよいのか分からないことも少なくありません。
当事務所では、まず少年本人と十分に話を重ねながら、表面的な理由だけではなく、その心の奥にある痴漢に至った原因を探っていきます。
その上で、少年本人の気持ちにも配慮しながら、再非行を防ぐために保護者にも理解してもらう必要があることや、家庭でどのような対応が必要なのかを整理し、少年本人と保護者の間を調整していきます。
事件の背景によっては、少年本人や保護者と相談しながら、専門機関への相談なども含めて再非行防止のために必要な対応を検討します。
家庭裁判所送致後には、こうした事件への理解や再非行防止に向けた取組みを踏まえ、家庭裁判所調査官との面接に向けた準備を行います。
▶ 家庭裁判所調査官について
少年の痴漢事件では早い段階からの対応が重要です
少年の痴漢事件では、行為の態様によって成立する犯罪や事件の評価が異なることがあるため、取調べの段階から事実関係を正確に整理することが重要です。
また、被害者への謝罪や被害弁償、示談に向けた対応を進めるだけでなく、少年本人が被害者に生じた被害を理解し、痴漢に至った原因を掘り下げ、再び同じことをしないための取組みを進める必要があります。
警察から連絡を受けた場合には、できるだけ早い段階で今後の対応を整理しておく必要があります。
少年の痴漢事件についてお困りの場合には、ご相談ください。
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