供述調書とは、警察官や検察官が、取調べで少年から聞いた内容を書面にまとめたものです。
供述調書には、事件の経緯や行為の内容だけでなく、
・当時どのような気持ちだったのか
・なぜそのような行動をとったのか
・事件後、どのように考えているのか
といった内容が記載されることもあります。
供述調書は少年審判で重要な資料になります
作成された供述調書は、事件記録の一部として家庭裁判所に送られます。
家庭裁判所では、供述調書などの事件記録も確認した上で、事件の内容や少年の認識、事件に至った経緯などについて調査が行われます。
取調べで作成された供述調書は、その後の家庭裁判所調査官による調査や少年審判にも影響する重要な資料となります。
内容をよく確認してから署名・押印する必要があります
供述調書が作成されると、少年は、その内容を確認した上で、署名・押印を求められます。
内容に誤りがある場合には、訂正を求めることができます。
また、内容に納得できない場合には、署名・押印を拒否することも認められています。
供述調書の内容に誤りがあれば訂正を求めましょう
供述調書の内容に誤りがある場合には、訂正を求めることが重要です。
供述調書は、読み聞かせや閲覧によって内容を確認した上で、内容の追加・削除・変更を求めることができます。
一部だけ訂正を求め、それ以外の誤りをそのままにして署名・押印すると、後からその部分が事実と異なると説明する際に、なぜ作成時に訂正を求めなかったのかが問題となることがあります。
そのため、供述調書は細かな表現まで確認し、事実と異なる部分があれば、署名・押印をする前に訂正を求めることが重要です。
署名・押印を拒否しても供述調書は家庭裁判所に送られます
供述調書の内容に納得できない場合には、署名・押印を拒否することができます。
もっとも、少年事件では、署名・押印を拒否しても、作成された供述調書自体がなくなるわけではありません。
警察で作成された供述調書への署名・押印を拒否した場合には、警察官がその旨を調書に記載します。その供述調書も事件記録の一部として家庭裁判所に送られます。
そのため、
「取調べではとりあえず話して、最後に署名・押印だけ拒否すればよい」
と考えるのは適切ではありません。
事件によっては、供述調書への署名・押印を拒否することが適切な場合もあります。しかし、署名・押印を拒否しただけで、取調べで話した内容や作成された調書の影響をなくすことはできません。
重要なのは、最後に署名・押印するかどうかだけではなく、取調べで何を話すのかという段階から適切に対応することです。
後から供述調書の内容を争うことは容易ではありません
家庭裁判所で、
「供述調書に書かれている内容は、実際に話した内容と違います。」
と説明することはできます。
しかし、一度作成された供述調書について、後からその内容が事実と異なると説明することは容易ではありません。
また、捜査段階では、弁護士が警察や検察の作成した供述調書そのものを確認しながら助言できるわけではありません。
そのため、「今は署名しておいて、後から弁護士に相談して訂正すればよい」と考えるのは適切ではありません。
供述調書が作成される前から取調べへの対応を検討し、作成された場合には、その場で内容を十分に確認することが重要です。
供述調書が作成される前から弁護士に相談することが重要です
少年自身が、
・取調べで何を話すのか
・どのような点に注意して供述するのか
・黙秘権を行使する必要があるのか
・供述調書のどのような表現に注意するのか
・訂正や署名・押印をどのように判断するのか
を一人で判断することは容易ではありません。
弁護士は、少年本人から事件について詳しく事情を聴いた上で、取調べを受ける前に、事件に応じた取調べへの対応方針を少年本人と一緒に検討します。
逮捕・勾留されている場合には、接見の際に取調べの状況を確認し、その後の取調べで注意すべき点や、供述調書への対応について継続的に助言します。
また、在宅事件であっても、警察から取調べのための呼出しを受けた段階で、事前に取調べへの対応を検討することができます。
取調べを受ける前にご相談ください
供述調書が作成されてから対応するのではなく、取調べを受ける前から準備することが重要です。
お子様が逮捕された場合や、警察から取調べのために呼び出されている場合には、できるだけ早い段階でご相談ください。
