※ お子様が逮捕されていない場合は、「お子様が警察の捜査を受けることになったら」のページをご覧ください。
はじめに
ご自宅に警察が来て、お子様が警察署へ連れて行かれた。
警察から、「現在、○○警察署に留置されています」と突然連絡を受けた。
このようなことが起きると、多くの保護者の方は、
「これからどうなるのだろう」
「いつ帰ってこられるのだろう」
「子どもとは面会できるのだろうか」
と、強い不安を感じられることと思います。
少年事件では、警察で最長48時間、検察官へ送致された後は最長24時間という短い時間の中で、勾留を請求するかどうかが判断されます。
勾留が決まると、原則10日間、延長されると最大20日間、身体拘束が続く可能性があります。
そのため、逮捕後の最大72時間に、勾留を避けるための準備と働きかけを始めることが重要です。
このページでは、お子様が逮捕された後にどのような手続が進むのか、保護者の方が知っておきたいポイントと、弁護士ができることについてご説明します。
逮捕された後の流れ


① 逮捕
逮捕とは、少年が逃亡したり、証拠を隠滅したりすることを防ぐために、身体を拘束する手続です。
逮捕されると、少年は警察署の留置施設で生活しながら、事件についての取調べをはじめとした捜査を受けることになります。
逮捕直後は、原則として、保護者であっても少年と一般面会をすることはできません。一方、弁護士は逮捕直後から少年と接見し、取調べに関する助言をしたり、少年の様子を保護者の方へお伝えしたりすることができます。
警察は、逮捕から48時間以内に、通常は検察官へ事件を送致します。ただし、事件によっては、検察官に送致することなく、警察から家庭裁判所へ直接送致されることもあります(即日送致)。
逮捕直後は、その後の勾留を避けられるかどうかを左右する重要な時間です。
保護者による監督体制を整えることや、少年が事件関係者と接触しないための方法を検討することなど、勾留を避けるための準備をこの段階から始める必要があります。
② 検察官送致
警察から事件と少年の身柄が送られると、検察官は少年から弁解を聴き、警察から送られた捜査資料などを確認します。
検察官は、事件の送致を受けてから24時間以内に、少年を釈放するのか、裁判官に対して勾留又は勾留に代わる観護措置を請求するのかを判断しなければなりません。
検察官が身体拘束を続ける必要がないと判断した場合には、少年は釈放されます。
一方、勾留又は勾留に代わる観護措置が請求された場合には、裁判官が少年本人から話を聴き、引き続き身体を拘束する必要があるかどうかを判断します。
③ 勾留・勾留に代わる観護措置
勾留
裁判官が勾留を決定した場合には、少年は引き続き身体拘束を受けることになります。
法律上、少年を勾留するためには「やむを得ない場合」であることが必要とされています。
もっとも、少年であるというだけで勾留が避けられるわけではありません。
家庭での監督体制や、逃亡・証拠隠滅を防ぐための具体的な方法などを示す必要があります。
勾留の期間は原則10日間で、延長されると最大20日間、身体拘束が続く可能性があります。
勾留が決定された後は、接見禁止が付されていなければ、保護者の方も少年と一般面会ができるようになります。
一方、接見禁止が付されると、保護者であっても少年と面会できない場合があります。
もっとも、面会は自由にできるわけではなく、通常は平日の限られた時間帯に、1回15分から20分程度、警察官の立会いのもとで行われます。そのため、事件について十分に話をすることは難しい場合もあります。
勾留に代わる観護措置
なお、少年事件では、件数は多くありませんが、勾留ではなく「勾留に代わる観護措置」が決定されることもあります(後に説明する家庭裁判所送致後の「観護措置」とは異なる制度です。)。この場合には、少年は警察署ではなく少年鑑別所に収容されます。身体拘束期間は原則として10日間であり、勾留とは異なり延長はありません。
勾留に代わる観護措置の場合も、ご家族は少年と面会することができます。ただし、面会は少年鑑別所で行われ、通常は平日の限られた時間帯に、1回15分から20分程度、職員の立会いのもとで行われます。
④ 家庭裁判所送致
少年事件は、警察から家庭裁判所へ直接送致される場合のほか、検察官から家庭裁判所へ送致される場合があります。
検察官の段階で少年が釈放された場合であっても、事件が終了するわけではなく、原則として、後日、家庭裁判所へ送致されます。
少年の身体拘束が続いたまま家庭裁判所へ送致された場合には、裁判官は24時間以内に、少年を少年鑑別所へ収容する「観護措置」をとるかどうかを判断しなければなりません。
観護措置が決定された場合には、少年は少年鑑別所へ収容されます。一方、観護措置をとる必要がないと判断された場合には、少年は自宅へ戻り、在宅事件として家庭裁判所での手続が進められます。
⑤ 観護措置
家庭裁判所が観護措置を決定すると、少年は少年鑑別所に収容されます。
観護措置は、家庭裁判所が少年に対してどのような処分が適切であるかを判断するために、少年の性格や生活環境、更生の可能性などを調査するための手続です。
少年鑑別所では、心理検査などが行われます。また、家庭裁判所調査官による面接も行われ、事件を起こした原因や家庭環境、学校生活の状況などについて調査が進められます。
また、観護措置中は、ご家族も少年と面会することができます。ただし、面会は自由にできるわけではなく、通常は平日の限られた時間帯に、1回15分から20分程度、少年鑑別所の職員の立会いのもとで行われます。
観護措置の期間は、法律上は原則2週間です。もっとも、通常は期間が更新され、少年鑑別所への収容は約4週間となります。
一定の事件において証拠調べが必要な場合などには、例外的に最長8週間まで更新されることがあります。
そして、多くの事件では、観護措置の終了が近づいた頃に少年審判が開かれ、その後の処分が決定されます。
⑥ 少年審判
家庭裁判所調査官による調査などを踏まえ、家庭裁判所が、審判を開始するのが相当であると判断した場合には、少年審判が開かれます。
少年審判では、裁判官が、調査官による調査結果に加え、少年や保護者の話を聞いた上で、事件を不処分として終了させるのか、保護処分を行うのか、それとも検察官へ送致(逆送)するのかを判断します。
少年審判の手続や処分内容などについては、少年審判のページをご覧ください。
一日でも早くご自宅へ戻るために
逮捕された事件では、通常、逮捕から最大72時間以内に、検察官が勾留を請求するかどうかを判断します。実際には、72時間を待たずに手続が進むこともあります。
勾留を避けるためには、少年に逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを、できるだけ早く具体的に示す必要があります。
例えば、保護者による監督体制、少年が事件関係者と接触しないための方法、学校への復帰や今後の生活環境などは、身体拘束の必要性を判断する上で重要な事情となります。
しかし、保護者の方が「しっかり監督します」「二度と同じことはさせません」と考えていても、その内容が検察官や裁判官に伝わらなければ、判断の材料にはなりません。
弁護士は、保護者の方から家庭の状況や監督体制について詳しくお伺いし、誓約書や意見書などを作成・提出することで、身体拘束を続ける必要がないことを検察官や裁判官へ伝えます。
また、逮捕直後は、原則として保護者の方も少年と面会できません。弁護士は、この段階から少年と接見し、取調べへの対応を助言するとともに、少年の様子を保護者の方へお伝えすることができます。
逮捕段階から継続的な弁護活動を依頼するためには、私選弁護士を選任する必要があります。
当事務所では、一日でも早くお子様がご自宅へ戻れるよう、勾留を避けるための活動を行うとともに、その後の家庭裁判所での調査や少年審判まで見据えて対応いたします。
勾留が決まる前のできるだけ早い段階で、ご相談ください。
お子様が逮捕されてしまったらすぐにご相談ください。
お子様が一日でも早くご自宅に帰ってこられるように、弁護士が尽力いたします。
