お子様が逮捕された場合、
「いつから面会できるのか」
「着替えや本を差し入れることはできるのか」
「面会では事件について話してもよいのか」
など、面会や差入れについて分からないことも多いと思います。
少年が警察署の留置施設に収容されている場合、勾留後は、接見禁止が付いていなければ、保護者の方も一般面会をすることができます。
また、衣類や書籍、現金などを差し入れることもできますが、面会できる日時や回数、差入れできる物には一定の制限があります。
このページでは、少年事件で逮捕・勾留されたお子様との面会や差入れについて、保護者の方が知っておきたいルールを具体的に説明します。
逮捕直後は保護者が面会できないことが一般的です
お子様が逮捕された直後は、取調べや検察官への送致などの手続が続くため、保護者の方がすぐに一般面会をすることは難しいのが一般的です。
逮捕直後に保護者の方が面会できない場合でも、弁護士は少年と接見し、必要に応じて保護者の方からの伝言やメッセージを伝えることができます。
また、少年から現在の状況を確認し、取調べへの対応について助言することもできます。
勾留後は保護者も面会できます
勾留が決定した後は、接見禁止が付いていなければ、保護者や家族なども少年と一般面会をすることができます。
もっとも、一般面会は弁護士との接見とは異なり、好きな時間に自由にできるものではありません。
面会できる曜日や時間帯、1回の面会時間、人数、回数などについて、留置施設ごとにルールが定められています。
一般面会のルールの例
- 面会できるのは平日のみ
- 1回の面会時間は15分程度
- 1回に面会できるのは3人まで
- 一般面会は1日1回まで
- 当日に電話で予約する必要がある
- 面会時に本人確認書類が必要
といったルールが設けられています。
このように、家族がそれぞれ別々に面会できるとは限りません。
家族のうち誰が面会するのか、少年に何を伝えるのかなどを、あらかじめ相談しておくとよいでしょう。
面会に行くときには本人確認書類を持参しましょう
一般面会の受付では、面会する方の身元を確認するため、以下のような本人確認書類を持参しましょう。
✔ 運転免許証
✔ マイナンバーカード
✔ その他の公的な本人確認書類
実際に必要となる本人確認書類についても、収容先の警察署のホームページや電話で確認しておくと確実です。
一般面会には職員が立ち会います
保護者など弁護士以外の方と少年との一般面会には、原則として留置施設の職員が立ち会います。
そのため、一般面会では、少年と保護者だけで秘密に事件について話すことはできません。
事件について話すこと自体が禁止されているわけではありませんが、会話の内容が罪証隠滅につながるおそれがある場合などには、発言を制止されたり、面会を終了されたりすることがあります。
面会で注意したい話題の例
面会では、心配なあまり、例えば次のようなことを聞いたり話したりしたくなるかもしれませんが、控えましょう。
・「警察には何て話したの?」と取調べでの供述内容を詳しく聞く
・「こう説明した方がいいんじゃない?」など、今後の供述内容について話す
・「実際にはどうだったの?」など、事件の経緯について詳しく聞く
・少年から第三者への伝言を頼まれ、それを引き受ける
一般面会は、少年を励ましたり、家庭や学校のことを話したりするための大切な機会ですが、事件の内容について詳しく相談する場には適していません。
事件についてどこまで話してよいのか分からない場合には、面会の際に詳しい話をする前に、弁護士へ確認することをおすすめします。
また、取調べでどのように対応するか、供述調書の内容をどう確認するかといった事件に関する相談は、立会人のいない弁護士との接見で行うことができます。
接見禁止が付くと保護者も面会できない場合があります
少年が勾留された場合、裁判所によって「接見禁止」が付けられることがあります。
接見禁止が付いた場合には、保護者であっても少年と面会できなくなることがあります。また、接見禁止の内容によっては、手紙などのやり取りも制限されます。
もっとも、接見禁止が付いていても、弁護士は少年と立会人なく接見することができます。
また、保護者が事件に関係しておらず、保護者との面会によって罪証隠滅のおそれが生じないと考えられる場合などには、保護者との面会が認められるよう裁判所に働きかけることもあります。
留置場に差し入れることができるもの
留置施設に収容されている少年には、保護者などから衣類や書籍、現金などを差し入れることができます。
もっとも、差入れできる物の種類、形状、数量には細かな制限があります。
差入れできる物の例
- 衣類(下着・靴下など)
- 現金(一定金額まで)
- 眼鏡
- 書籍(小説・マンガなど)
- 写真(家族写真など)
- タオル
差入れできる物や数量は警察署によって異なりますので、実際に少年が収容されている警察署のルールを確認してください。
衣類
着替えを届けたいと考える保護者の方も多いと思います。
もっとも、留置施設では、自傷事故や逃走などを防ぐため、衣類の形状について細かな制限が設けられています。
例えば、警察署によっては、
・ひもが付いている衣類
・フード付きの衣類
・ボタンが付いている衣類
・ファスナーやチャックが付いている衣類
・金属部分がある衣類
・伸縮性の大きい衣類
・長い靴下
・破損やほつれがある衣類
・装飾の多い衣類
などは差入れできないことがあります。
「着替えであれば何でも差し入れられる」というわけではありません。
新しく衣類を購入する場合には、購入前に収容先の警察署のホームページを確認するか、電話で差入れ可能な衣類の条件を確認しておくことをおすすめします。
書籍(本・マンガ)
書籍についても、差入れできる場合があります。
小説やマンガなども対象となることがありますが、冊数や大きさ、形状などについて制限が設けられていることがあります。
そのため、大量の本を持参するのではなく、
・何冊まで差し入れられるか
・マンガも差し入れられるか
・大きさなどに制限があるか
を事前に確認するとよいでしょう。
写真
家族の写真などを差し入れできる留置施設もあります。
もっとも、写真の大きさや内容などによって取扱いが異なる可能性がありますので、差し入れる前に収容先の警察署へ確認してください。
現金
現金を差し入れることができる留置施設もあります。
差し入れた現金は少年本人にそのまま手渡されるのではなく、留置施設で管理され、認められた物品を購入する場合などに使用されます。
差入れできる金額には上限が設けられている場合があります。
現金の上限額や郵送による差入れが可能かについても、収容先の警察署のルールを確認してください。
食べ物・飲み物
留置施設では食事が提供されており、衛生管理や安全管理の必要もあるため、保護者の方が持参した食べ物や飲み物を自由に差し入れることはできません。
そのため、
「本人が好きなお菓子を持って行きたい」
「飲み物を届けたい」
という場合でも、そのまま受け取ってもらえるとは限りません。
食べ物や飲み物を持参する前には、収容先の警察署へ確認してください。
手紙
少年が留置施設に収容されている場合でも、手紙のやり取りをすることはできます。
もっとも、未決拘禁中の手紙については内容の確認が行われ、内容によっては一定の制限を受けることがあります。
また、接見禁止が付いている場合には、手紙のやり取りについても禁止・制限されることがあります。
注意したいのは、「手紙を郵送すること」と「警察署の窓口で手紙を差し入れること」は別であるという点です。
手紙を送りたい場合には、
・郵送すればよいのか
・窓口で差し入れられるのか
・接見禁止による制限がないか
を確認してから送るとよいでしょう。
郵送や宅配便による差入れ
警察署によっては、窓口へ直接持参するだけでなく、郵送や宅配便による差入れを受け付けています。
もっとも、郵送や宅配便を受け付ける場合でも、差出人の氏名・住所・連絡先の記載など、一定の条件が設けられていることがほとんどです。
遠方に住んでいるなど、警察署まで直接行くことが難しい場合には、収容先の警察署に郵送による差入れが可能か確認してみるとよいでしょう。
面会・差入れのルールは警察署に確認しましょう
面会や差入れの具体的なルールは、少年が収容されている警察署によって異なりますので、面会や差入れをする前に、次の点を確認しておきましょう。
警察署に確認したい項目
✔ 面会できる曜日や時間
✔ 予約が必要か
✔ 面会時間や人数
✔ 必要な本人確認書類
✔ 差入れできる物
✔ 差入れできる数量
✔ 受付時間
✔ 郵送による差入れの可否
警察署によっては、ホームページに面会・差入れについての案内が掲載されています。
まずは、「○○警察署 面会」、「○○警察署 差入れ」などと検索して、収容先の警察署の公式ホームページを確認してみるとよいでしょう。
ホームページに案内がない場合や、分からない点がある場合には、警察署へ電話し、留置管理を担当する部署に確認してください。
また、面会時間内であっても、取調べや移送などによって、その時間に少年が面会できないことがあります。
特に遠方から面会へ行く場合には、当日の状況を事前に電話で確認しておくことをおすすめします。
弁護士との接見は一般面会と何が違うのか
保護者などによる一般面会と、弁護士が少年と行う「接見」には大きな違いがあります。
| 一般面会 | 弁護士の接見 | |
|---|---|---|
| 立会い | 職員が立ち会う | 職員の立会なく話すことができる |
| 日時・時間 | 日時や時間、回数に制限がある | 日時・時間・回数の制限を受けない |
| 事件に関する話 | 秘密に相談することはできない | 事件や取調べについて秘密に相談できる |
| 接見禁止 | 接見禁止が付くと面会できないことがある | 接見禁止が付いていても接見できる |
少年事件では、少年本人が、取調べで何を話すのか、黙秘権をどのように行使するのか、供述調書の内容に誤りがないかなどを判断しなければなりません。
一般面会は少年を精神的に支える上で重要ですが、取調べや事件について相談する場としては、弁護士との接見とは大きな違いがあります。
お子様と面会できない場合はご相談ください
保護者の方が面会できない場合でも、弁護士は少年と立会人なく接見することができます。
取調べへの対応も含め、できるだけ早い段階でご相談ください。
