お子様が暴行・傷害事件に関わり、
「学校で同級生とけんかをして、相手にけがをさせてしまった」
「交際相手に暴力をふるってしまい、逮捕された」
「被害者のけがが重いと聞いているが、少年院に行くことになるのか心配している」
「被害者に謝罪をしたいが、どのように対応すればよいか分からない」
など、不安に感じている保護者の方も多いと思います。
少年の暴行・傷害事件では、被害者への謝罪や被害弁償・示談への対応に加えて、少年本人が自分の行為によって生じた被害を理解し、なぜ暴力という行動に至ったのかを具体的に考え、再び同じことをしないための取組みを進めることが重要です。
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少年事件では成人事件とは異なる対応が必要です
成人事件と少年事件では、制度や手続がそもそも異なるため、成人の刑事事件で行われる弁護活動が、そのまま少年事件にも妥当するわけではありません。
少年事件では、少年事件特有の考え方を踏まえて対応することが非常に重要です。
暴行罪と傷害罪の違い
暴行罪と傷害罪は、いずれも人の身体に対する犯罪ですが、暴行によって相手に傷害が生じたかどうかが大きな違いです。
相手を殴る、蹴る、突き飛ばすなどの暴行を加えたものの、けがをさせるまでには至らなかった場合には、暴行罪に当たります。
一方、暴行によって相手にけがを負わせた場合には、暴行罪ではなく傷害罪に当たります。
また、けがをさせるつもりまではなかったとしても、相手に暴行を加える意思があり、その暴行によってけがを負わせた場合には、傷害罪に当たります。
少年審判でどのような処分になるかは、暴行罪か傷害罪かという区別だけで決まるものではありません。
暴行の態様や被害者のけがの程度、事件に至った経緯、被害者への対応、少年本人の反省や再発防止に向けた取組みなど、さまざまな事情を踏まえて処分が検討されます。
少年の暴行・傷害事件にはさまざまなケースがあります
少年の暴行・傷害事件には、さまざまなケースがあります。
例えば、
- 学校で同級生とけんかになり、相手を殴ったり蹴ったりしたケース
- 相手から先に暴行を受けたとして、正当防衛が問題となるケース
- 先輩・後輩などの人間関係を背景として暴行に及んだケース
- 交際相手とのトラブルから暴力をふるったケース
- 友人らと一緒に一人の相手に暴行を加えたケース
などがあります。
同じ暴行・傷害事件であっても、一方的に暴行を加えたのか、互いに手を出す中で暴行に至ったのか、暴行が一度だけなのか繰り返されていたのか、複数人が関係する事件で少年本人がどのような行為をしたのかなど、事件の内容はそれぞれ異なります。
また、少年本人と被害者とで、事件に至った経緯や実際に行われた行為について説明が異なることもあります。
そのため、「暴行事件」「傷害事件」という罪名だけを見るのではなく、どのような経緯で事件が起き、少年本人が実際に何をしたのかを具体的に確認することが重要です。
暴行・傷害事件では、事件の内容だけでなく事件後の取組みも重要です
少年の暴行・傷害事件では、事件そのものの内容だけでなく、事件後にどのような対応や取組みを行っているかも重要です。
暴行の態様や被害者のけがの程度、事件に至った経緯などはもちろん重要ですが、それだけでその後の処分が決まるわけではありません。
例えば、被害者に対してどのように謝罪や被害弁償を進めているのか、少年本人が自分の行為によって生じた被害をどのように受け止めているのか、事件に至った原因についてどのように考えているのかといった点も重要になります。
また、再び同じような事件を起こさないために、少年本人がどのような取組みを始めているのか、家庭や学校などでどのような生活環境を整えているのかという点も、少年事件では重要です。
そのため、暴行・傷害事件では、事件が起きた後に家庭裁判所の判断を待つだけではなく、被害者への対応を進めるとともに、少年本人が事件と向き合い、再発防止に向けた取組みを具体的に始めていくことが大切です。
被害者への謝罪や被害弁償、示談への対応が重要です
暴行・傷害事件には被害者がいるため、被害者への謝罪や被害弁償、示談に向けた対応が重要です。
傷害事件では、被害者がけがを負っているため、治療費その他の損害について被害弁償を検討する必要があります。
また、けがが生じていない暴行事件であっても、被害者に恐怖や不安を与えたり、警察への事情聴取など事件への対応を余儀なくさせたりすることがあります。
そのため、被害者がけがを負っていない暴行事件であっても、被害者への謝罪や示談に向けた対応は重要です。
被害者の意向に配慮して示談を進めます
暴行・傷害事件では、被害者が少年本人に対して強い怒りや恐怖を感じていることがあります。
特に、学校の同級生や交際相手など、事件前から一定の関係があった相手に対する暴行の場合には、事件後も少年本人と顔を合わせるのではないか、再び暴力を受けるのではないかと不安を感じていることもあります。
このような状況で、少年本人やその保護者から直接被害者に連絡すると、かえって被害者の負担を大きくしたり、不安を与えたりすることがあります。
そのため、直接謝罪したいというお気持ちは大切ですが、弁護士を通じて被害者の意向を確認しながら、謝罪や被害弁償、示談に向けた対応を進めていくことが重要です。
傷害事件では、被害者のけがの内容や治療状況なども確認しながら、治療費その他の損害について被害弁償を検討していきます。
当事務所では、事件の内容や被害者の意向を確認しながら、被害者に配慮した形で、謝罪や被害弁償、示談に向けた対応を進めます。
示談だけでなく、被害について理解することが重要です
もっとも、少年事件では、被害弁償を行い、示談が成立すればそれで十分というわけではありません。
少年本人が、自らの行為によって被害者にどのような被害や負担を与えたのかを理解し、事件について内省を深めていくことも重要です。
傷害事件であれば、単に「けがをさせてしまった」ということだけでなく、被害者が治療を受けなければならなくなったことや、学校生活、仕事、日常生活などに影響が生じている可能性についても考える必要があります。
また、傷害結果が生じていない暴行事件であっても、被害がなかったということではありません。
突然殴られたり、蹴られたり、つかみかかられたりすれば、被害者はその場で恐怖を感じます。また、事件後も少年本人に対する恐怖や不安を抱えたり、警察から事情を聞かれるなど事件への対応を求められたりすることがあります。
学校の同級生などが被害者であれば、事件後に学校で少年本人と顔を合わせることへの不安を感じるなど、その後の学校生活に影響が生じることもあります。
そのため、少年本人には、単に「けがをさせたかどうか」だけを見るのではなく、自分の行為によって被害者にどのような恐怖、不安、苦痛や負担を与えたのかを具体的に考えてもらう必要があります。
保護者が謝罪や被害弁償を進めたとしても、少年本人がその意味を理解せず、「親が対応してくれた」としか受け止めていなければ、十分に事件と向き合ったとはいえません。
当事務所では、被害者への対応を進めるだけでなく、少年本人とも事件について話を重ね、自分の行為によって被害者にどのような影響を与えたのかを具体的に考え、事件についての理解を深められるよう取り組みます。
学校への連絡や学校生活への影響
事件のことが学校に知られてしまうのか、知られてしまった場合には停学や退学などの処分を受けてしまうのかということを心配される保護者の方も多いと思います。
学校への連絡の可能性は、暴行・傷害事件が起きた場所や事件の内容によって異なります。
例えば、学校内で同級生や先輩・後輩に暴行を加えた事件では、被害者本人や保護者から学校に申告されたり、教職員が事件を把握したりすることがあるため、学校に事件を知られずに済むのは難しい場合があります。
一方、学校外で起きた暴行・傷害事件については、事件になったからといって、必ず警察から学校へ連絡されるとは限りません。
事件の内容によっては、早い段階で弁護士から警察や家庭裁判所調査官に事情を伝えることで、学校への連絡を避けられる場合があります。
また、被害者と少年本人が同じ学校に在籍している場合には、事件後も学校で顔を合わせる可能性があるため、被害者への配慮も必要です。事件の内容や被害者側の意向によっては、学校内での接触を避けるなど、その後の学校生活について対応を検討する必要があります。
学校に事件を知られてしまったとしても、停学や退学などの処分が当然に適切となるわけではありません。
学校による処分が適切かどうかについては、事件の内容、学校との関係、少年本人の反省やその後の取組みなど、個別の事情を踏まえて考える必要があります。
そのため、学校への連絡やその後の学校生活への影響が心配な方は、早い段階で弁護士に相談することが重要です。
暴行に至った原因を考え、再発防止に取り組むことが重要です
少年事件では、被害者への謝罪や被害弁償を行うだけでなく、なぜ暴力に及んでしまったのかを考え、再び同じような事件を起こさないための取組みを進めることが重要です。
暴行・傷害事件に至る経緯は、少年によって異なります。相手に腹を立てたときに感情を抑えることができなかった場合もあれば、一緒に暴行に加わらなければ、仲間から弱虫だと思われたり、なめられたりするのではないかと感じ、嫌々暴行に加わってしまった場合、交際相手とのトラブルの中で暴力をふるってしまった場合、友人や仲間が相手とトラブルになっている場面で、その友人や仲間を守ろうとして、とっさに手を出してしまった場合などもあります。
そのため、当事務所では、少年本人から、暴行に至るまでに何があったのか、そのとき何を考え、どのような気持ちで行動したのかを丁寧に聞くようにしています。
単に「暴力をふるった」という結果だけを見るのではなく、その行動に至った経緯や背景を具体的に振り返ることが、事件を理解し、再発防止を考えるうえで重要だからです。
そのうえで、同じような状況になったときに、暴力以外の方法をとることができなかったのか、今後はどのように行動すればよいのかを少年本人と一緒に考えていきます。
また、事件の背景に友人関係や交際関係、家庭や学校での生活状況などが関係している場合には、事件につながった環境そのものを見直すことが必要な場合もあります。
当事務所では、少年本人と事件について話を重ねながら、事件に至った原因を具体的に振り返り、再び同じような状況になったときに暴力を選ばないために何ができるのかを一緒に考えていきます。
少年の暴行・傷害事件では早い段階からの対応が重要です
少年の暴行・傷害事件では、事件の早い段階から、状況に応じた対応を進めることが重要です。
少年が逮捕された場合には、勾留によって身体拘束が続くことを避けるため、保護者による監督体制や被害者との接触を避けるための方法などを早い段階で検討し、必要な働きかけを行うことが重要になります。
また、逮捕されていない在宅事件であっても、被害者への謝罪や被害弁償、示談に向けた対応を早期に検討する必要があります。特に、被害者が同じ学校の生徒や交際相手など、少年本人と接点のある相手の場合には、事件後にどのように距離をとるのかについても考える必要があります。
さらに、けんかの経緯や正当防衛の成否など、事実関係に争いがある場合には、防犯カメラの映像や目撃者の証言など、時間が経過することで失われる可能性のある証拠について、早期に確認・確保することが重要になる場合もあります。
そして、被害者への対応だけでなく、少年本人から事件に至った経緯を丁寧に聞き、なぜ暴力に及んだのかを振り返り、再発防止に向けた取組みを始めていくことも必要です。
当事務所では、事件の内容や少年本人の状況を確認し、身体拘束への対応、被害者への対応、事実関係の確認、再発防止に向けた取組みなど、その時点で必要な対応を少年本人や保護者の方とともに進めていきます。
お子様が暴行・傷害事件に関わり、今後の手続や対応についてご不安がある場合には、早めにご相談ください。
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