少年審判で保護観察となった場合、少年は少年院などの施設に収容されるのではなく、家庭や学校、職場などで生活を続けながら、更生に向けた指導や支援を受けることになります。
保護観察では、主に保護観察官と保護司が連携して少年に関わります。
保護観察官と保護司は、それぞれ立場や役割が異なりますが、少年が再び非行をすることなく、社会の中で生活していくことができるよう支援するという目的は共通しています。
このページでは、少年事件における保護観察官と保護司の役割や、保護観察中の少年との関わりについて説明します。
保護観察とは
保護観察は、少年を施設に収容するのではなく、社会の中で生活を続けながら更生を目指す保護処分です。
少年は家庭で生活しながら学校や仕事を続けることができますが、何の制約もなく生活できるわけではありません。
保護観察中は、定められた遵守事項を守りながら、保護観察官や保護司との面接などを通じて、生活状況の確認や必要な指導・支援を受けます。
保護観察は、単に少年を監視する制度ではなく、社会生活を続けながら再非行を防ぎ、更生していくための制度です。
保護観察官とは
保護観察官は、保護観察所に勤務する国家公務員です。
心理学、教育学、福祉などの更生保護に関する専門的な知識をもとに、少年の事件内容や生活状況、家庭環境などを踏まえて、どのような指導や支援が必要なのかを検討します。
少年の状況に応じて保護司と連携しながら保護観察を進めるほか、必要に応じて少年や保護者と面接を行ったり、関係機関との調整を行ったりします。
保護司とは
保護司は、法務大臣から委嘱を受け、地域の中で更生保護活動を行う民間のボランティアです。
法律上は非常勤の国家公務員という身分を有しますが、給与は支給されず、地域の中で少年の立ち直りを支えています。
保護観察となった少年にとって、保護司は継続的に関わる身近な支援者となります。
少年と定期的に面接し、
・学校や仕事の状況
・家庭での生活状況
・交友関係
・遵守事項を守って生活できているか
・生活上の悩みや困っていること
などを確認しながら、必要な助言や支援を行います。
少年の生活に問題が生じた場合には、保護観察官と情報を共有しながら対応を検討します。
保護観察官と保護司は連携して少年を支援します
保護観察官と保護司は、それぞれ別々に少年を支援するのではなく、連携しながら保護観察を進めます。
保護観察官は専門的な立場から少年に必要な指導や支援を検討し、保護司は地域の中で少年と継続的に関わりながら、日々の生活状況を確認していきます。
少年の生活に問題が生じたり、より専門的な対応が必要になったりした場合には、保護観察官と保護司が情報を共有しながら対応します。
保護観察中は保護司や保護観察官との面接があります
保護観察となった少年は、保護司や保護観察官との面接を受けながら生活することになります。
面接は、少年を叱ったり、行動を監視したりするためだけに行われるものではありません。
学校や仕事、家庭生活、人間関係などについて困っていることがあれば相談し、必要な支援について一緒に考えてもらうこともできます。
保護者の方も、少年への接し方や家庭での監督について悩むことがあります。
生活上の問題が生じた場合には、問題が大きくなるまで隠すのではなく、早い段階で保護司や保護観察官に相談することが大切です。
保護観察は少年が社会の中で立ち直るための期間です
保護観察となれば、少年院などの施設に収容されることなく、家庭や学校、職場などで生活を続けることができます。
もっとも、保護観察の決定を受けたことで、少年事件への対応がすべて終わるわけではありません。
少年自身が事件に至った原因と向き合い、保護者の方や保護観察官、保護司などの支援を受けながら生活を立て直し、再び事件を起こさない生活を実際に積み重ねていくことが重要です。
保護観察となる可能性が心配な方はご相談ください
少年審判では、少年本人の状況や家庭環境、更生に向けた取組みなどを踏まえて処分が判断されます。
お子様が保護観察となる可能性や、少年審判に向けてどのような準備が必要か不安な場合には、ご相談ください。
